都築有夢路(つづきあむろ)インタビュー

2020年、WSLのルーキーとして飛躍する有夢路ちゃんをもっと知ろう!

 

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2019年9月1日にスペインで開かれたアバンカ・グラシア・クラシック・サーフプロ。そこで都築有夢路(つづきあむろ)という名前を知る者はほとんどいなかった。 

彼女は、このQS(クオリファイシリーズ)に参加していた若い日本人選手の1人に過ぎず、ランキングも56位と低かった。

しかし9月4日のファイナルディでは、都築有夢路はみごと優勝。日本の女性として最も優秀な成績を挙げ、日本のサーフィンの歴史を塗り変える偉業を達成した。

この勝利によって、彼女はQSランキングの8位まで一気に駆け上り、CT(チャンピオンシップトーナメント)のクオリファイが目前となり、最終的には2020年のCT入りを勝ち取ることができた。

CTの初戦まで1ヶ月を切った先週、オーストラリアのトーケイにあるリップカール本社へと訪れた彼女にインタビューを試みることができた。

 

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記者:有夢路さん、CTへのクオリファイおめでとうございます。まずは、あなたのバックグラウンドを聞かせください、日本のホームはどこですか?

ありがとうございます。CTのことを思うとエキサイトします。私のホームは湘南と呼ばれるところで、神奈川県の相模湾にあります。(出身:埼玉県所沢市)

記者:そこでサーフィンを練習したんですか?

じつは相模湾は良い波が少ないんです。だから、サーフィンをするときは車で別の場所へ行く必要がありました。最初にサーフィンの練習を始めたのは、10才の頃で千葉というところです。練習はだいたいそこでしています。湘南からだと車で2時間くらい掛かります。

記者:試合で戦うようになったのはいつですか?

サーフィンを始めて1年後ですね。11才で初めて試合に出ました。サーフィンはすぐに好きになりましたし、同じくらいに試合にも興味が湧きました。だから試合へは積極的に出場し、QSへ挑戦も自然の流れのようなものでした。その頃からワールドツアーに出たいって思っていたんです。

記者:昨年の戦いについてお聞きしますが、たった一度の勝利でワールドツアーへ手が届きましたね。(実際は2勝)

そうなんです。試合ではあまり良い結果を残せずにいました。がんばったけれど、結果が結びつきませんでした。それが、昨年はヨーロッパで勝って一気に花が開きました。クオリファイは無理かなって思っていたんですが、でも気持ちを入れ替えてとにかくハードに挑戦し続けるしかないって思ったんです。とにかく、昨年は爆発したみたいにいろいろなことが起きました。

記者:CTに向けての準備は?

もちろん、準備はできています。不安も感じません。エキサイトしているだけ。ツアーでは波や旅行やいろいろな新しい経験や学びを得たいって思っています。ジェフリーズベイでも早くサーフィンをしてみたいです。CTの試合の波は、まだ経験したことのないところが多いから、試合前にできるだけその波に乗って経験を積みたいと考えています。

記者:あなたは日本人女性としてWSLチャンピオンシップツアーをクオリファイしましたが、地元ではなにかニュースになりましたか?海の中での注目度や、メディアなどの反応を感じましたか?

地元ではいろいろなことが起きました。ニュースにもなったし、意外なことも耳にしました。オリンピックの出場もあるからでしょう。でも気にしてはいません、今はとにかくすごく幸せです。

記者:CTであなたのインスピレーションを掻き立てる選手は誰ですか?どの選手との戦いがあなたをエキサイトさせると思いますか?

テイラー・ライトを尊敬しています。彼女は独自のスタイルを持っていてスタンスも安定しています。私の骨格が彼女に似ているってよく言われるんです。彼女と2020年のツアーで戦えたら光栄ですね。

記者:将来の目標を教えてください。

目標ですか?夢だったワールドツアー出場は果たしましたから、その次の大きな目標は世界チャンピオンです。日本人女性初の世界チャンピオンになるためには、なんでもするつもりです。

都築有夢路選手、クオリファイ本当におめでとう。2020年のCTで活躍する有夢路ちゃんをみんなで応援しよう!

(都筑有夢路のCT入りは日本人女性2番目。WSLの前身、ASPで小野里美之がCT入りをすでに果たしている。)